龍太さんから教わる「パエリア」 開催レポート(2019/5/26)



​​当日の様子が、動画になりました! [ videographer: Ryuta Nakamura ]


今回のイベント、馬場悠介さん(益田市人口拡大課)がレポートしてくれました!ぜひ、当日の様子を感じてください!


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皆さんは、ラテン系と聞くと、どういったイメージがおありでしょうか。

 ラテンというと、中南米諸国や、スペインやイタリアといった国々が該当します。ラテンの人たちは明るいです。私は陽気で、社交的で、酒と音楽と料理を愛している、というイメージを抱きます。例えば、ブラジルにはリオのカーニバルがありますし、イタリア人はとても社交的で、ワインを飲む文化が根付いています。

 そして、スペイン。スペインはフラメンコや闘牛といった、情熱的な祭りがあるだけではなく、豊かな資源を用いた数々の絶品郷土料理が特徴です。その代表選手が、パエリア。パエリアは、スペイン東部のバレンシア地方発祥の米料理で、オリーブオイルや、ウサギの肉・インゲン豆など山の幸をふんだんに使ったものです。


↑米は日本のジャポニカ米と少し異なる、ジャバニカ米といったものがある。


ところで、私はとある言葉を耳にしました。「益田の人は、ラテン系だよね。」と。

 なるほど。全く違和感がありませんでした。とてもしっくりきてしまったんです。

 まず、ますだびとは、音楽・芸能・美術を愛します。市内各地で音楽フェスがおこなわれているだけではありません。古くから、石見神楽が伝統芸能として盛んに行われてきました。人麿や雪舟の時代から芸術が盛んであり、石州瓦の妖艶な美しさは、地中海岸で古くから使われるスペイン瓦になんとよく似ていることでしょう。

​※島根県芸術文化センター グラントワ


次に、ますだびとは、社交的です。

 Iターン者である筆者に対しても、遠慮せずにフレンドリーに話しかけてくださいます。様々なイベントに誘っていただくことも多いです。人見知りな私には、とてもありがたいことです。

 そして最後に、益田には豊富な食材があります。美都のゆず、匹見のわさび、鴨島のはまぐりだけではありません。メロンやブルーベリーなどの果物、ほうれん草などの野菜、イノシシ肉や山菜といった山の幸、そして美味しいお米が取れます。市内には、豊かな食材を使った様々なレストランや飲食店が鎮座しています。和食といった伝統的なものから、イタリアンレストランやカフェまで、多種多様・千差万別です。

 この条件がそろった、ラテンの国益田。そこに、パエリアがある光景は、いたって自然・必然です。益田とパエリアは出会うべくして出会ったものなのかもしれません。今回は、5月26日(日)に万葉公園で行われた、パエリアワークショップについてご報告させていただきます。


そもそも、みなさんはパエリアという料理について、どのくらいご存知ですか?

 もしかしたら、名前は聞いたことがある、という方が多いのではないでしょうか。改めて説明しましょう。パエリアは、スペインのバレンシア地方発祥の郷土料理で、パエリア鍋という専用の鍋を使い、うさぎの肉やモロッコいんげんなどの山の幸をふんだんに取り入れた、スペイン風炒めご飯。オリーブオイルの風味とローズマリーの香り、そして郷土の食材の旨味がぎっしり詰まったお料理です。歴史は古く、1000年以上前にかつてスペインを支配していたアラブ人たちが食べていた米料理が起源だそうです。パエリアというと高級なイメージがありますが、バレンシアでは多くの市民の家庭にパエリア鍋があり、広く食べられています。

 ただ、パエリア鍋は日本ではあまり馴染み深くなく、普段から家庭で手軽にできるものでは正直ありません。インスタ映えであったり、高級であったりといったイメージはそこからきているのでしょうか。そのような環境下で、作り方がわかるという方も少ないのではないでしょうか。

 そんな手軽ではないパエリアづくり。それを益田で体験できるイベントが、5月26日(日)の16時〜19時に、高津地区の万葉公園で開催されました。(一社)小さな拠点ネットワーク研究所の檜谷邦茂さんが主催し、サイボウズ社の社員として活躍しながら、パエリアマニアや日本パエリア協会のパエリアエバンジェリストとしての顔を持つ、中村龍太さんが講師をされました。


​ 当日は、益田市民を中心に、子どもから壮年の方まで多世代が集まりました。山本市長も途中から参加されました。普段は市役所職員・公民館主事・農家など、現役でバリバリ活躍されている方ばかりですが、当日見られたのは、仕事上の肩書きを捨て、パエリアを完成させるために、協力して切磋琢磨している、いち「ますだびと」としてのみなさんの顔でした。他にも、萩市や大田市から参加された方もいらっしゃいました。

 パエリアの調理は、基本的に薪で行われます。まず子供たちが薪を割り、それを使って大人たちがパエリア鍋を温めていきます。その間に、骨付き鶏肉や、益田産いんげん、二条地区産の猪肉など、お母さんたちが食材を準備していきます。

 準備ができたら、いよいよ調理開始。たっぷりのエキストラバージンオリーブオイルを使って、鶏肉や猪肉、レバーをこんがり焼いていきます。お肉がしっかり焼かれているかチェックする係、火加減を調整する係、薪を割り続ける係など、みなさんは自分の役割を見つけ、協力してパエリアを調理していきます。


 続いて、トマト・インゲン・パプリカ・ローズマリー・塩を入れていきます。パプリカを入れると、とてもカラフルで美味しそうな感じになってきました。まだ、お米は入れません

 いよいよ、お米を投入する時が迫ってきました。味見をして、いい感じになったら、お米の投入です。バレンシア米という、スペイン産のお米。日本のジャポニカ米とはちょっと違います。もし、日本米を使いたい場合は、古米(のなかでも古いもの)を使うといいそうです。

 うまく水分を調整したり、火加減を調整して、ようやく完成したのが、下です。16時から準備して、18時ちょうどのできあがりとなりました。

 さあ、お待ちかねの試食の時間です。実は、パエリアは二手に分かれて作っていました。両者とも、材料は全く同じです。ただ、実際食してみると、味加減や食感が全く異なります。一方はソフトな炊き込みご飯のような感触、もう一方は、パスタでいうアルデンテ。ちょっと固めな印象です。全く同じ材料なのに、全く違う料理になる。これは、一人として同じ人間がいないことの証。個性がにじみ出た、作品としてのパエリアが垣間みれた瞬間です。

 猪肉やパプリカとお米の組み合わせがよく会い、それにサフランやローズマリー、オリーブの香りが絶妙にマッチする、とても美味しいものでした。あまりの美味しさに、お代わりが続出する様子でした!

 最後に、協力してパエリアを作り上げたみなさんで、解散式をあげ、無事3時間のワークショップは終了しました。今回のチームプレイを通じて仲良くなられたのか、別のイベントも参加して見たいという方や、益田に興味を持たれた県外の方の声を聞くこともできました。

 今回のイベントは、ラテンの国益田と、ラテンからやってきたパエリアが出会っただけではなく、という食が益田に根付くきっかけになっただけではなく、その調理を通じて、様々なますだびとが繋がって行った、とても素敵なイベントでした。

さて、益田には、お米も、山の幸も、海の幸も、なんでもあります。

 パエリア作りにもってこいの土地です。今回のワークショップがきっかけとなって、益田風のパエリアが出来上がる日も近いでしょう。果たしてそれにはどんな食材が入るでしょうか。猪肉や山菜といった、山の幸でしょうか。それとも、イカやハマグリといった、魚介系でしょうか。それとも、思いがけない食材が入るのでしょうか。美味しい想像が、膨らむばかりです(笑)。

 最後になりますが、企画者の檜谷さん、講師の龍太さん、参加者のみなさん、本当にありがとうございました。


 龍太さんが代表をつとめるコラボワークスでは、パエリア料理教室の依頼を承っております。自分たちの住む地域でも、パエリアワークショップを創りたいがやりたい、という方は、以下のURLを参照してください。